ムクロジカカエデゾク


昨日のHalloweenはいかがでしょうか。
仮装やお菓子は楽しめましたか?

今日は朝から良いお天気です。皆さん空は見上げてみましたか?
もうすっかり空が高く空気がひんやりとして、秋の空です。
ニュースなどでは全国の行楽地の様子が紹介されています。紅葉狩りシーズンですね!

緑の山々が赤や黄色のグラデーションのように染まっていたり、赤一色、一面の黄色に染まっていたりするのを見ると、キレイだなと思ったり、懐かしい気持ちになったり、物悲しい気持ちになったり、何かしらの感動があります。
秋の紅葉と言えば、

 

「紅葉」

 

秋の夕日に 照る山紅葉

濃いも薄いも 数ある中に

松を彩る 楓や蔦は

山の麓の 裾模様

 

皆さんも「紅葉」の歌はよくご存知だと思います。今のシーズンにピッタリですね。
ところで歌に登場する「楓(カエデ)」と「紅葉(モミジ)」の違いは説明出来ますか?
え〜、だって紅葉は紅葉でしょ〜、と思いましたか?

まず「紅葉(モミジ)」ですが、幾つか種類があります。紅葉という名前の1種類の植物のことではなかったのです。代表的なものは、「イロハモミジ」「ヤマモミジ」「オオモミジ」の3種類です。

 

【イロハモミジ】日本では最もよく見られる紅葉の代表とも言えます。葉っぱが5つから7つに深く大きく裂けるように分かれています。この葉っぱの数を『いろはにほへと・・・と数えたことから、イロハモミジという名前が付いたと言われています。標高の低い場所で多く見られるので身近な公園などでも目にすることが出来ます。他の種よりも葉のサイズが小ぶりで切れ間が深く、枝先まで全体的に赤く色づきます。

 


【ヤマモミジ】日本では主に日本海側に自生しています。葉っぱが7つから9つに分かれています。イロハモミジよりも葉が大きく、葉は赤色の他に黄色や緑色に色づくこともあります。両者を比べてじっくり見てみないと判別は難しそうですね。

 

【オオモミジ】他の紅葉と比べるとちょっと大きめなサイズです。イロハモミジは4〜6cm、ヤマモミジは5〜7cmくらいですが、オオモミジは7〜12cmくらいあります。他の紅葉より葉の周りのギザギザが浅めで細かくたくさんあります。標高の高い場所でよく見られます。

 

イロハモミジの紅葉(こうよう)は、極端な日陰でない限り赤く発色をしますが、ヤマモミジとオオモミジは黄葉(おうよう・こうよう)、紅葉、そして源平(黄、赤、緑)と個体差が大きいので、その年によって異なる色づきを楽しめます。


次に「楓(カエデ)」ですが、紅葉ととても良く似た姿をしています。
結局、さっきの紅葉と何が違うの〜?と言うことですが、実は・・・紅葉はムクロジ科(旧カエデ科)カエデ属に分類されているカエデの一種です。
つまり、紅葉と楓は植物学上では同じ、カエデ属の中の幾つかの種ということになります。しかしながら、園芸や盆栽の世界ではしっかりと区別をしていて別物です。葉の切れ込みが深く、鮮やかに色づくものを「紅葉」、切れ込みが浅く、紅葉より大ぶりなものを「楓」と呼ぶそうです。


楓の名前は「カエルの手」が語源と言われています。「カエルの手」が訛って「カエルデ」、「カエデ」と変化しました。実際にはカエルの手の形以外の五角形や三角形などの葉の形をした様々な類があります。


楓の仲間(カエデ属)は世界に150〜200種存在すると言われています。欧米では約13種くらい、日本では倍以上の約28種が自生しているため、欧米に比べて日本は多彩で色鮮やかな紅葉を楽しめます。このことから「日本の紅葉は世界一の美しさ」とも言われています。

カナダでは紅葉の時期はメープル街道が有名ですが、英語では「紅葉」も「楓」も「メープル」です。カナダの国旗の中央にある赤い葉っぱは「サトウカエデ」です。そして楓の樹液から採ったものが、パンケーキにかける甘〜いメープルシロップとなります。次からは、紅葉している木々を見るとお腹が空いて来るかもしれませんね♫