理解力・表現力養成言い換え講座 第2期 第7回


 本日は、理解力・表現力養成言い換え講座第2期の第7回目の授業がありました。

 授業前半は名作文章の書き取りワーク。文章を聞いて書き取った後、わからない表現や言葉を確認したり、感想を説明したりすることで、人にわかりやすく伝えるための言葉・表現・文の構成などを増やします。第2期の題材は『ふしぎなバイオリン(小川未明・作)』です。

今回は『八幡様』と『高い杉の木』という言葉を深掘りしてみました。八幡様については、生徒は全く見当もつかない様子です。辞書を調べても当然載っていないので、講師から、八幡様とは神社で祀ってある神様のことで神社の呼び名でもあることを伝えると、「私もよく◯◯様に行くよ!」と、ばっちりイメージできたみたいです。

続いて、高い杉の木の話です。杉の木がどんな木か知らなかったため、講師から、真っ直ぐな木であることと、神社にあるのでとても大きい木だろうことを伝えました。こちらも自分で見たものがあるのか、はっきりイメージできた様で、「それは高い!」という感想が生まれました。

始めは全くわからないことでも、すでに知っていることと結びつくと、とたんに理解できました。これは学びの本質とも言えることで、あらゆる勉強も、一番簡単なところから始めて、”完全にわかった”ことをじわじわ増やしていくイメージで行うと確実に伸びます。逆に根本を理解していないと、年齢が上がっていくときどこかで破綻をきたしてしまいます。この『急がば回れ』なところが、学びの難しいところですね。

 授業後半は絵から文/文から絵の言い換えワーク。一枚の絵を見て、その絵を文章で表現してもらい、その後、文章から絵へ逆の変換をしてもらうことで、自分自身の理解度を確認しながら、人にわかりやすく伝えるために必要な手法を楽しく身につけていきます。

今回は『複数の登場人物がいる絵』を見て、文章で説明します。
用いたのは、手をつないで歩く二人の男の子です。登場人物が二人になったことで、詳しい情報を説明する順番に気をつける必要があります。また、二人の関係を想像しながら文章を作り、なぜそう思ったのかも書いてみます。

登場人物が複数になったことで、生徒は少し戸惑っていましたが、講師の「絵の主役は誰かな?」という質問に、「男の子二人」と答えると、その自分の答えに導かれるように、「二人の男の子が手をつないで歩いています。」とお手本のような文章を書きました。そのあとは、慣れたもので、二人の男の子の特徴を主たるものから書いていきます。例解のように一人ずつ説明していくのではなくて、服装ごと、持ち物ごとに二人続けて説明していました。例解とは異なりますが、パーツごとという明確なルールのもとで書くことができました。

ひととおり書いた後に、二人の関係性を聞いてみると、「顔が全然似ていないから友達だよ」ということで、文章を完成させました。前回と同じく、『書いていないことでも必要そうならば想像してみる』という学びを得て、ワーク終了です。

 最後に、生徒は自分で学んだことをまとめシートに書いて、本日の授業は終了です。

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