100年目にして、ついに!やっと?
まずは外側から・・・


昨日は久しぶりに一日中しっかりとした雨でした。
気温も冬に戻ってしまい、寒い日でした。
春休みのあった方はいかがでしたか?

 

本日は暖かい日差しとなりましたが、風が強いですね。
あちこちで、さくらの花びらが舞っていました。
今週末には関東は葉桜となりそうです。

 

夜空はすっかり春の星空になり北の空の高いところに「北斗七星」が見えます。
「北斗七星」自身は「おおぐま座」のしっぽの部分で、ここから「うしかい座」の1等星アークトゥルスや、「おとめ座」の1等星スピカを見つけることが出来ます。

 

「おとめ座」を形作る星々は、1等星のスピカの他は、3等星が3つとそれ以下の暗い星ばかりです。全天で2番目に大きな星座ですが、暗い星が多いため、特に都会の明るい夜空では、スピカ以外は見えないかもしれません。

 

「おとめ座」のモデルは、農業の女神デーメテールの姿やペルセポネの姿、または正義の女神アストレイアの姿と言われています。
そんな「おとめ座」の近くには、興味深い天体でいっぱいです!

 

スピカの近くには、M104という銀河があり、ソンブレロを横から見た姿に似ていることから、「ソンブレロ銀河」と呼ばれます。
M104銀河は、地球から4,600万光年の彼方で輝いている直径が14万光年ある大きな銀河です。私たちの太陽系が属している「天の川銀河」の直径が10万光年ですから、それよりも大きい銀河です。

 

また、「しし座」のしっぽに近い「おとめ座」付近には、非常に多くの系外銀河が輝いていて、「おとめ座銀河団」という銀河がたくさん見られる領域があります。

 

M49(楕円銀河)、M58(棒渦巻銀河)、M59(楕円銀河)、M60(楕円銀河)、M61(渦巻銀河)、M84(レンズ状銀河)、M86(レンズ状銀河)、M87(巨大楕円銀河)、M90(渦巻銀河)など明るい銀河が40個あまりも見られます。

 

暗いものまで含めると、なんと3,000個以上もの銀河が集まっています。
特にM87(巨大楕円銀河)は非常に明るく、電波を出す活動銀河としても有名です。

 

そして!この「おとめ座」のM87!

 

昨夜4/10の夜22時以降に、世界6カ国で同時にニュースになりました!!

 

世界初・人類初!地球から約5,500万光年かなたの距離にある「M87」の銀河の中心にある「ブラックホールの輪郭の撮影に成功」しました。

 

日本を含む国際研究グループが協力し、世界各地の8ヶ所の電波望遠鏡をつないで、口径1万kmの地球サイズの巨大な望遠鏡を構築したことによる成果です。
ブラックホールの存在を直接示すものだとして世界的に注目されています。

 

人間の目のおよそ300万倍というこれまでにない解像度を実現して行われ、得られたデータをもとに画像化した結果、世界で初めて「ブラックホールの影」と呼ばれる黒い輪郭をとらえることに成功したとの発表がされました。

 

「ブラックホール」は多くの銀河の中心にあるとされ、アインシュタイン博士が「一般相対性理論」で、星などの質量が圧縮され極めて強い重力があると光でさえ逃れられなくなり時空がゆがむ、ということを発表しました。

実際の観測では「ブラックホール」とされる天体が初めて見つかったのは50年以上たった1971年のアメリカのX線観測衛星による観測でした。
その天体は、温度が非常に高く、質量が太陽の10倍という天体で、周囲のガスなどを高速で吸い込んでいるブラックホールだと考えられたのです。

その後、非常に遠くにありながら明るく輝いて見える天体には、エネルギー源としてブラックホールがあるとされるなど、候補と考えられる天体が次々に観測されるようになりました。

しかしながら、今まで見ることが出来なかったのが、今回発表された黒い穴のように見える「ブラックホールの影」の部分です。
アインシュタイン博士の提言から100年。
今回やっと視覚的に捉えることができたのです!

 

また、「活動銀河中心核」と呼ばれる「M87」銀河の宇宙で最も明るく輝く天体の正体も解明しました。
これまでは周辺の間接的な現象から巨大ブラックホールだと信じられていましたが、今回の観測によってブラックホールがその正体であることが決定的となったのです。

ブラックホールは、銀河や宇宙の成り立ちにも深く関わっていると考えられています。

 

今後の宇宙の研究がますます楽しみですね☆

 

望遠鏡を持っている方はぜひ、「おとめ座のM87」を探してみて下さいね!

星雲状の光芒として見えます。

 

そしてその中心には「ブラックホール」が♫