夏の夜空のイベントたちを、お見逃しなく☆


本日の東京は30℃、照り付ける太陽もわずかに穏やかです。
夏のイベントの多い週末は台風情報にもお気をつけ下さい。

間もなく今週末は隅田川花火大会ですね。
でも、その前に!もうひとつ大きなイベントがあります。
今年の1月31日(水)に日本全国で皆既月食があったのを覚えていらっしゃいますか?
月が地球の影に隠され、普段は黄色い満月がだんだんと赤い赤銅色に染まっていく姿が見れました。午後9時ごろから部分食が始まり、皆既食へ、そしてまた部分食、元の満月へと全部の過程を日本で見ることができ、平日でしたがlive中継などでも盛り上がりました。

今年2回目の皆既月食は、7月28日(土)の未明から明け方にかけてです。
日本で1年に2回の皆既月食が見られるのは2011年以来となります。
月は3時24分に欠け始め(部分食)、4時30分には完全に欠けて地球の影に完全に入ってしまう皆既食となります。皆既食は、6時14分までの1時間44分続いていますが、東京では月が4時49分に月の入りのため、皆既食が始まってすぐ、月は沈んでしまいます。東京だけでなく、ほとんどの地域で皆既食後の様子は観察することができません。
夏休みのご旅行やご出張などで「その時は中東、または東アフリカにいるよ〜!」という方は、Nice!皆既食が終わり、部分食が終わり、元の月へと戻るまでの後半も全ての過程を見ることが出来ます。

今回の皆既月食では、皆既食の後にすぐ月が沈んでしまうため、西の空の低いところで起こる部分月食を主に見ることになります。このように、現象の途中で月が沈む月食のことを「月没帯食」と呼びます。
また、低い高度では、高度の高い時よりも地球の大気の影響を大きく受け、本来の色よりも月の赤みが強くなります。今回は部分食のころから月は低い位置にあるので、皆既食になる前から赤みがかった月が見えるかもしれません。
また、皆既食のころにはすでに空が明るくなり始めている時刻ですので、場所によっては明け方は月が見えにくくなっているかもしれません。

次に日本で見ることができる皆既月食は2021年5月26日です。オリンピックの翌年ですね。この年は日本全国で皆既食を観察することができますが、地域によっては月が昇ってきた時にはもう、部分食が始まっている「月出帯食」となります。その後、日本全国で部分食の始めから終わりまでを見ることができる皆既月食が起こるのは、2022年11月8日になります。
28日は火星が衝(しょう)を迎える日でもあり、欠けた月の近くに赤く輝く火星が並んで見えます。衝とは、惑星が太陽から180度離れた位置にやってくることです。太陽系を上から眺めると、太陽・地球・火星がの順で一直線に並んでいます。地球から見た火星は、太陽とちょうど反対側にあるので衝となります。
27日(金)は早めに就寝をして翌日は未明から月を観察してみてはいかがでしょうか?

そして、数日後の7月31日(火)は、火星が地球に最接近する「火星大接近」の日です!
2003年以来、15年振りの大接近です!
火星は2年2ヶ月ごとに地球へ近づきます(小接近)が、大接近が訪れるのは約15年から17年ごとですので、次は・・・2035年!

火星の大きさは地球の1/2程の大きさですが、地球と火星のキョリが最も遠いときと、大接近のときとのキョリを比べると、なんと2倍近くもの差があります。見かけの大きさが2倍近くも異なる、つまり今、火星はまさに火のごとく、赤く、と〜〜〜っても明るいんです!この日の木星の明るさは−2.2等、火星は−2.8等と、ひときわ明るいですので、都会の夜空でも真っ赤に輝く火星を簡単に見つけることが出来ます。

夏の星座のひとつ、さそり座の心臓に輝く1等星のアンタレスは、「火星に似たもの」という名前の由来を持ちますが、今の大接近中の空で見比べてみると、「あ!(似てるかもしれないけれど)ぜんぜん違う!」と感じるはずです。
宵の空では木星・アンタレスが輝き、22時を過ぎる頃には夏の大三角の近くに土星・火星が見えるてきます。火星の少し東には月もあります。ぜひ、見比べてみて下さい!